2004 MAY vol.75
ケーススタディ2 〜日高カントリークラブ〜
コースデビューで始めるゴルフ  村松 邦一 支配人
日高CC支配人の村松邦一氏は子供たちのレッスンを優しく見守る
 「本日ジュニア教室のため、こちらの場所は13時までご使用できません。ご協力お願い致します」。
 コースの一角に貼られた一枚の張り紙。3月28日(日)午前10時、埼玉県の日高カントリークラブに15人の小学生が集まり、ジュニア教室が開催された。日高CCは1961年に開場した歴史あるメンバーシップコース。4年前からスタートしたジュニア教室は毎年春、夏の2回開催されている。
 「まだゴルフをやったことのない子供達に、コースの美しさやゴルフの楽しさを教えたかったし、以前からジュニア育成の必要性も感じていたので、メンバーのご理解を得て教室をスタートしました」と語るのは日高CC支配人の村松邦一氏。「まずは家族全員がゴルフの楽しさを共通理解として持てるように」と、現在は主にメンバーの子供を対象にジュニア教室を開催している。参加者の半分は、初めてゴルフクラブを握る小学生で、指導にあたるのは日高CCの研修生5名だ。最初に全員で準備体操を行った後、早速実技に突入。芝生のスペースに打席を設けて、各自プラスチックのカラーボールを打ち始めた。その際に年齢やレベルを考慮して班分けをし、その後班ごとに練習場やパッティンググリーンで基本を教わった。

コースをラウンドする際には目土袋の携帯を徹底した
  さらに、このジュニア教室の特徴は、午後からコースを2ホールラウンドすること。「実際にコースでプレーするだけでも子供達のゴルフに対するイメージは変わると思う」という村松支配人の思惑通り、ティインググラウンドに集まった小学生は大喜び。その一方で、ルールやマナーの徹底も忘れていない。
「これは目土袋と言います。皆さんがボールを打って地面が削れてしまった場合、必ずこの土で地面を埋めてから先に進んでください」。
 研修生の呼びかけに応えて、子供達は各自で目土袋を携帯し、きちんと目土をしながらプレーを楽しんだ。2ホールのラウンドを終えたジュニアの口から出た言葉は「もう1ホールまわりたい」だった。
 「初めてコースを訪れた子供達が家に帰ってお父さんに『ゴルフ場の桜きれいだったよ!』と言ってくれれば、それだけでもまずはいいと思う。各ゴルフ場によって事情は様々ですが、コースを開放しているゴルフ場は支配人会や県協会を通じてどんどん事例を発表すべきだと思います」(村松支配人)。


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