2004 MAY vol.75
 
日本女子アマチュアゴルフ選手権競技
時、まさに群雄割拠 (武藤一彦・広報委員会参与)
【実施概要】
第46回日本女子アマチュアゴルフ選手権競技
開催日/2004年6月22日(火)〜26日(土)
開催コース/六甲国際ゴルフ倶楽部(兵庫県神戸市)
ここから始まった宮里藍の快進撃
昨年度大会のヒロイン・宮里藍
  アマチュアはプロの下に甘んじる存在。そんな固定概念がいつの間にか定着した競技ゴルフだが、昨今はアマチュアの成長著しく、中でも女子は先頭に立って世界を変えはじめている。
 03年、宮里藍がアマチュアとしてミヤギテレビ杯ダンロップ女子オープンに優勝、プロとなって04年の開幕戦、ダイキンオーキッドレディスにも勝った。オープントーナメントでアマチュアがプロを尻目に優勝したのは30年ぶり。プロ資格を手にし翌年、開幕戦のタイトルを手中、というのはかつて無かった。
 きっかけとなったのが昨年の日本女子アマチュアゴルフ選手権だ。宮里はメダリストとなりマッチプレーに入って順調に勝ち進んだ。決勝戦は36ホールまでもつれ込む古屋京子との激戦となったが、勝利への意欲が上回った。見事、勝ち悲願のタイトル獲得。自信という強靭なバックアップも得て日本ジュニア選手権のタイトルも手にした宮里はついに変貌を遂げた。9月、在学中の東北高のある宮城で開かれたミヤギテレビ杯でプロを抑えて優勝、今年は生まれ故郷の沖縄でのダイキンを勝った。時、場所、機会を逃さずゴルファーとしての機運を掴み取ったことで自他共に将来性に期待できるシチュエーションも得た。人生にとっての大きなエポック。将来必ず生きてくる経験だった。
 世界女子ゴルフ界は14歳のアマチュア、ミシェル・ウィー(米)でわいている。流れを作り出したのはアニカ・ソレンスタム(スウェーデン)で小柄な体を鍛えぬき、独特のスイングを駆使し男子ツアーに挑戦する勇気を示した。女子ゴルフの可能性、存在、意地や夢を乗せた行動が女子選手たちに刺激を与えた。若い世代が触発され予測を超えた動きを見せ始めた。
続々と登場するヒロイン達
今年の注目は成長著しい諸見里しのぶ
 04年のアマ日本一を決める日本女子アマチュア選手権はそんな観点で眺めるとさまざまなことが見えてくる。世代交代し、新たなヒロインが目白押しだ。
 諸見里しのぶと横峯さくらはキャリア、実績で甲乙つけがたい。17歳の諸見里が“藍ちゃんフィーバー”でわきかえるダイキンオーキッドでアマチュアとして第1日首位発進し最高の5位入り、4月のアジアナンバー1を決める伝統のクイーンシリキットカップアジア女子アマチュア招待ゴルフチーム選手権では87年大会の服部道子以来の個人優勝を果たす快挙。18歳の横峯は日本女子ツアー2戦目の再春館レディースで最終日、不動裕理、高又順の2人のプロを相手にプレーオフ、不動裕理の粘りにわずかに及ばず2位になったが、存在感は群を抜いた。アマチュアが、それも女子からゴルフ界がかわりつつある、というのはここで宮里が去ってなお、諸見里、横峯がいる。アマ時代、二人は何度も宮里を脅かし、悔し涙を搾り出させた。今年の日本女子アマ選手権が楽しみなのは層の厚さがあるからだ。
 コースは83年、男子の日本オープンが開かれた名門、六甲国際ゴルフ倶楽部。大会は2日間36ホールのストロークプレーで上位32人にしぼり、3日間マッチプレーで争う。決勝のみ36ホールマッチ、後は18ホールの短期決戦、技術と戦略性に優れ、プラス、意欲と運を持ったものに栄光は訪れる。井芹美保子(01年優勝)、有村智恵、原江里菜のナショナルチームメンバー、世界ジュニア3連勝の金田久美子、昨年の日本ジュニア12歳—14歳の部優勝の若林舞衣子の活躍も注目される。


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