Golf Journal Back Number
2005 DECEMBER vol.78

オーストラリアが圧倒的な強さを見せ大会4連覇を達成
1963年の第一回大会以来、隔年で開催されている「ノムラカップ アジア太平洋アマチュアゴルフチーム選手権」。22回目となった今年は、30年ぶりに日本で開催(成田ゴルフ倶楽部)された。ホスト国の日本は、池田勇太(東北福祉大)、伊藤勇気(鹿島学園高)、岩井亮磨(東北福祉大)、額賀辰徳(中央学院大)の4名を選出し、通算9度目、16年ぶりの優勝を目指した。

大会1日目

大会1日目
1日目にコースレコードとなる64を
マークしたCT PAN(台湾)
 過去最多となるアジア太平洋地区16の国と地域のトップアマチュアが集まった本大会。1日目は、大会4連覇を目指すオーストラリアチームが全員60台をマークする圧倒的な強さを見せ、チームスコア203(13アンダーパー)で首位に立った。5打差の2位には2004年日本アマ優勝のDONG HWAN LEEと2005年同大会チャンピオンのKYUNG TAE KIMがメンバー入りしている韓国チームがつけた。日本チームは、伊藤勇気と岩井亮磨が2アンダーパーと健闘したものの、期待の池田勇太が1オーバーパー、額賀辰徳が2オーバーパー。チームスコア213(3アンダーパー)で5位タイのスタートとなった。
  この日、注目を集めたのは台湾チームのCHENG-TSUNG PAN。身長165センチ・体重52キロと小柄ながら、前半はスタートホールから3連続バーディーを奪い、後半も10番から12番ホール、16番、17番ホールでバーディーを奪取。トータル9バーディー1ボギーの8アンダーパーとし、コースレコードとなる64をマークした。「アイアンショットがピンに絡んで、得意のパットが決まった」と、PANはこの日のラウンドを振り返った。

大会2日目

大会2日目
2日目、67とチームに貢献した
J GEARY(ニュージーランド)
 時折吹く強風の影響で、スコアを崩す選手が続出する中、オーストラリアチームのLEEがチーム唯一のアンダーパーとなる67をマーク。チームストロークを18アンダーパーとし、首位をキープした。
  また、強豪ニュージーランドチームがチームストロークを11打伸ばし、15アンダーパーで追走。前日2位だった韓国チームは3位に後退した。
  日本チームは、額賀が75、池田が79とスコアを崩し、前日からのチームストロークを9打落としてしまい、2日間トータル438ストローク(6オーバーパー)でトップと24打差の8位タイと大きく後退した。

大会3日目

大会3日目
D H LEE(韓国)は3日目のベストスコア65をマーク
 1日目、2日目と好調だったオーストラリアチームは、3日目も採用スコアが全て60台と圧倒的な強さを見せて、チームスコアを15ストローク伸ばし、2位との差を7打に広げて大会史上初となる4連覇に王手をかけた。オーストラリアチームを追う韓国チームは、エースのLEEがこの日のベストスコア65をマークしてチームを牽引。ニュージーランドチームとともにトータル624(24アンダーパー)で2位に浮上した。
  前日まで不調だった日本チーム。池田が7番、8番ホールで連続バーディーを奪うなどの活躍を見せ、日本チーム大会初の60台となる67でホールアウト。また、伊藤も5バーディー・1ボギーの68をマークしてチームに大きく貢献した。額賀、岩井はともに4オーバーパーと不調に終わったが、池田、伊藤の活躍でチームトータルを649(1オーバーパー)とし、7位に順位を上げた。第3ラウンドにしてようやく本領を発揮し始めた日本チーム。浅川辰彦キャプテンは、「ようやく良いゴルフをしてくれた」とホッとした表情を見せた。そして、「もう一度、選手を叱咤激励して頑張らせます」と最終ラウンドでの巻き返しを誓った。

大会4日目

大会4日目
大会4連覇を達成したオーストラリアチーム
 首位スタートのオーストラリアチームは、MICHAEL SIMが1オーバーパーの73と不調だったものの、他の3人がアンダーパーをマーク。この日だけでチームスコアを19打伸ばし、4日間トータルで814ストローク(50アンダーパー)の大会新記録を達成。圧倒的な強さで大会4連覇を成し遂げた。なお、優勝チームと17打差の2位にはニュージーランドチーム、さらに5打差で韓国チームが3位に入賞した。日本チームは、伊藤が4日目に5アンダーパーの67と気を吐いたが、額賀、池田、岩井の3選手が低調で、4日間トータル862(2アンダーパー)とし、7位に終わった。
【第22回ノムラカップアジア太平洋アマチュアゴルフチーム選手権】
【実施概要】
開催期間 2005年9月20日(火)〜23日(金)
指定練習日 2005年9月17日(土)〜19日(月)
開催コース 成田ゴルフ倶楽部(千葉県成田市)7140ヤード、パー72
参加国及び地域 16の国と地域(過去最多)/オーストラリア、バーレーン、中国、グアム、香港、インド、インドネシア、日本、韓国、マレーシア、ニュージーランド、パキスタン、フィリピン、台湾、シンガポール、タイ
 
【チーム成績】
総合        Team 1R 2R 3R 4R 合計
1位 AUSTRALIA 203 211 203 197 814
2位 NEW ZEALAND 212 205 207 207 831
3位 KOREA 208 211 205 212 836
4位 THAILAND 214 217 207 215 853
5位T MALAYSIA 217 215 217 211 860
5位T PHILIPPINES 212 213 215 220 860
7位 JAPAN 213 225 211 213 862
8位 INDIA 216 219 212 217 864
9位 CHINESE TAIPEI 214 224 216 218 872
10位 PEOPLE'S REPUBLIC OF CHINA 223 223 215 218 879
11位 SINGAPORE 217 225 223 219 884
12位 PAKISTAN 221 223 224 217 885
13位T INDONESIA 228 231 229 223 911
13位T HONG KONG, CHINA 232 227 229 223 911
15位 GUAM 232 229 233 222 916
16位 BAHRAIN 234 233 237 231 935
 
【個人成績】
順位      選手名 Team 1R 2R 3R 4R 合計
1位 W J Lee AUS 69 67 68 65 269
2位 D H Lee KOR 69 72 65 67 273
3位 A Dodt AUS 69 72 67 67 275
4位 M Purser NZL 68 70 71 67 276
5位T A Hirunratanak THA 68 75 66 69 278
  A Tampion AUS 67 72 74 65 278
  B Iles NZL 71 68 71 68 278
8位 M Sim AUS 67 72 68 73 280
9位 Y Ito JPN 70 76 68 67 281
  K T Kim KOR 69 70 69 73 281
11位 M Hu CHN 72 70 69 71 282
  A H Murakami PHI 67 69 74 72 282
  S H Kang KOR 70 69 71 72 282
26位 Y Ikeda JPN 73 79 67 72 291
29位 R Iwai JPN 70 74 76 74 294
39位T T Nukaga JPN 74 75 76 75 300
 
日本代表チーム
キャプテン 浅川 辰彦(JGA男子ナショナルチーム委員会強化部会長)
選   手 池田 勇太(東北福祉大学2年)
伊藤 勇気(鹿島学園高等学校3年)
岩井 亮磨(東北福祉大学2年)
額賀 辰徳(中央学院大学4年)


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