小学校六年生の時から小さな大会に出場するようになり、自然と自分でも気づかぬうちに、もっと飛ばしたい、もっと上手くなりたい、大会で優勝したい、強いプロになりたいなどと、どんどん自分の中で目標が明確になりました。私は公立の中学校に行っていたのですが、もっとゴルフに力を入れたく沖学園中学に転校しました。沖学園での部活動生活は全てが初めてで、礼儀、心がまえ、感謝の気持ちなど沢山の事を学びました。毎日早朝からのトレーニング、週２回のラウンド、練習後の学校までのランニングなど毎日が充実していました。そんな生活の努力がむくわれ、中学３年の時に日本ジュニアで５位タイの成績でジャパンジュニアに選出していただき、何もわからない私へナショナルチームの皆さんが一からすべての事を教えてくださり心強かったです。
その後二年間はナショナルチームの一員として活動をしていき、海外派遣に行かせていただいた時には自分の技術不足だったり、海外でのコースへの対応力の足りなさ、メンタルの弱さなど毎回新しい課題も持ち帰ることができ、世界の舞台で勝てるようになるにはまだまだ足りない物があると痛感しました。
そういった経験を積みながら日々練習に励んでいたのですが、日本タイトルが私には無くて今年の夏季全国高等学校ゴルフ選手権では焦って自分のゴルフができずに不甲斐ない成績になってしまいました。日本タイトルを狙うには日本ジュニアのみとなったのですが、前回の大会で焦って勝ちにいっても結果はついてこなかった事を思い出して、日本ジュニアは同じミスの無いように自分のやるべき事を普通にこなし、目の前の一打に集中して先の事は考えずに後悔の無いようにプレーしようと決めていました。さすがに大会初日のスタートは緊張しましたが、悪天候の為プレー中止となり、最後の勝敗はプレーオフで決める事になりました。プレーオフの相手は同じ九州勢の田口選手でいつも仲良くしている選手でしたが優勝まで最後の一歩油断できない状況でした。最後1 メートル弱のパーパットを入れれば優勝が決まるという場面では手がしびれましたが、今まで自分のやってきた事を信じて打ちました。無事にカップインをして優勝を決めた時は「やっとここまで来れた」という嬉しさでいっぱいでした。
ホールアウト後、両親のもとへ行った時すごく喜んでくれていて、改めて嬉しい気持ちが込み上げました。こうして今までゴルフをしていて、やはり自分一人ではここまでこれていなかったし、両親をはじめ、沢山の方々の協力がありゴルフができていると思います。

　今年は三月十一日に東日本大震災というとても悲しい事があり、東日本のみなさんは生活が大変だったり、やりたい事もできなかったりする中で、今私たちが普通に生活できている事。大好きなゴルフができている事。決して当たり前ではない事をしっかりと自覚して周りの方々への感謝の気持ちを忘れずにこれからも日々努力を続けていきたいと思います。