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競技報告
【中島は念願の初優勝に「ゴルフ人生の中で獲らなければならないタイトル」】
第4日 競技報告:三田村昌鳳 写真:W.Yoshitaka
大利根カントリークラブは、朝から梅雨時の篠突く雨が降り注いていた。それでも、日本アマチュアゴルフ選手権第4ラウンドは、定刻通り7時からのスタートを切った。
首位の通算10アンダーパーでスタートした中島啓太は、もう一度、自分に言い聞かせた。「準備はしっかりとできている。マネジメントさえ間違えなければ、自分の普通のプレーができて、自分に負けないようにプレーを続けられれば、勝てる。それを信じてスタートしました」と、言い聞かせた。

「近所の練習場の地元のおじさんから、『2位の男』と言われていたんですよ(笑)。この優勝で、そう呼ばれなくなるかな」と、ニコッと笑った。

中島のいう『準備』は、
JGAのナショナルチームのガレス・ジョーンズ・ヘッドコーチの口癖だ。「試合に向けての生活態度から始まって、試合に臨むときの準備。具体的に、ひとつ例にあげれば、ヤーデージブックに書き込む情報量もありますね。グリーンの傾斜から始まって、考えられるすべての情報は書き込みます。ですから練習日が、いちばん疲れるんですよ」と、単にショットやパッティングの練習・準備だけでないのだ。金谷拓実が、ジョーンズ・コーチから「ディープ・プラクティス」という言葉とその練習法を教わったという。「たとえば、パッティングの練習にしても、サッ、サッサって続けざまにボールを打つのではなく、1ストロークごとに、ちゃんと仕切り直しして、ルーティンから始めて、本番の試合の中で打つ集中力を持って練習しなさいと。もちろん、ショットの練習も、同じです。疲れますし、集中力も、半端じゃないんですね。でも、そういう準備をしっかりとしているからこそ、実際の試合で、苦しいときでも、練習での苦しみよりは楽だな、と思うんです」と教えてくれたことがある。中島も、同じジョーンズ・ヘッドコーチの教えを受け継いているはずだ。それらを含めての「準備」なのだろう。

ときおり激しく振り続ける雨の中、最終組の3人(中島啓太・出利葉太一郎・鈴木晃祐)がスタートした。鈴木が1番でいきなりボギー。出利葉も2番でボギー。中島は、その2番でバーディとし通算11アンダーパー。出利葉は通算6アンダーパー。鈴木は通算3アンダーパーとなっていた。

迎えた5番(パー5)で、出利葉と鈴木がバーディをもぎ取った。「出利葉君は、イーグルチャンスがあったんです。流れが彼に向いてしまったかなと思いました」中島は、なんとかそこをパーで切り抜けた。2位と4打差。流れが悪い方に向き始めていた。

そして、6番(パー3)。中島は、10メートルのパーパットを残していた。出利葉は、2.5メートルのパーパット。いやな空気だった。10時05分。そこで「中断」のサイレンが鳴り響いた。コースコンディションなどを含めて1時間ほど様子を見るということだった。

コースのあちこちから、選手たちが、クラブハウスに戻ってくる。
11時10分……正式に、第4ラウンドのプレー続行の断念がアナウンスされた。54ホールまでの成績が最終順位となり、中島啓太の初優勝が決定した。
「日本アマに6回出場して、2位が4回あったんですよ。正式には、芥屋での開催が中止になったんで、3回ですけど。これで2位の男と呼ばれずに済みそうです。中断の間も、最後まで気を緩めないで、18ホール戦い抜くモチベーションは保っていました。このタイトルは、僕のゴルフ人生の中でも、どうしても獲らなければいけないタイトルだと、ずっと思っていましたから、とても嬉しいです」と静かに語っていた。

穏やかな性格。出利葉選手の言葉ではないけれど、その挙措(きょそ)。「立ち振る舞いが格好いい」という好青年。ようやく「悔しい思いを晴らせました」と語った。
ナショナルチームの先輩、金谷拓実と「たまに連絡し合う」という。「あ、この間、連絡がありました。なんか寂しかったんですかね(笑)」と言った。次は、自身の優勝報告を連絡するのかも知れない。

中島は、全米アマチュア選手権(8月13~16日、ペンシルバニア州オークモントCC)出場に向けて出発する。「もちろん、勝ちたいですけれど、その結果の目標の前に、いろいろな経験を得られると思うので、楽しみです」と語った。その後、大学のリーグ戦。日本オープン。さらにはアジアアマチュア選手権などに出場予定である。
中島啓太は、全米アマチュア選手権に、世界ランキング1位。そして日本アマチュアゴルフ選手権のタイトル保持者として、出場できるわけだ。彼のひたむきで真摯な態度が、篠突く雨の中で、眩いほど輝いていた。

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