「今日は一度もアプローチをしていないんです」。
 それはパーオン率100パーセントを意味する鈴木智子の言葉だ。
 この日の鈴木は1バーディ・2ボギーの1オーバーパー73という内容。2つのボギーは6番(パー4)と8番(パー3)のもので、どちらもピンよりもかなり手前に乗ってしまい、そこからの3パットによるものだ。「グリーン奥のピンだったのに乗せちゃいけないところに乗せちゃいました。(ピンまで)行く気は満々だったんですけど、当たりがちょっと薄くて。でも変なところに行かずに乗ったのはラッキーでした」。
 
 鈴木は前日の練習ラウンドに加えて、10月にも一度プライベートでコースを訪れている。そこで感じたのは、しっかり逃げ道を作っておかなければいけないということだ。
 「今日はティーショットで2回ほどミスがあったんですが、それ以外はそこそこ良いところに打てていたのも良かった点です。コースに関しては広そうで意外と狭いところがあることを練習ラウンドで把握していたので、しっかり逃げ道を考えながら攻められたのがこのスコアに繋がったんだと思います」。
 
 優勝に向けて明日のプレーで必要なことは?と尋ねるとパッティングだと鈴木。
 「ここのグリーンは本当に仕上がっていて、綺麗に転がってくれるので、その点では今日もストレスなくパットすることができました。ただ、速さを警戒するあまり打ち切れなかったので、明日伸ばすにはもっとパッティングで打たないとダメですね。ただ、優勝はあまり意識せず明日は自分ができることだけをしっかりやり切りたいと思っています」。
 プレッシャーのかかる最終ラウンドは自分との戦いになりそうだ。
 
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