2023年、苦しいシーズンを送っている橋本美月(東北福祉大学3年)。オーストラリアアマチュア選手権の優勝で2023年を幸先よくスタートしたが、その後は日本代表として出場したクィーンシリキットカップで個人戦14位タイ、日本女子アマチュアゴルフ選手権ではよもやのカットに終わっている。なかなか調子が上がってこない中で迎えた本選手権は、パットを変え、握りもクロスハンドにするなど新しいことにチャレンジをして臨んでいる。第1ラウンドは1アンダーパーをマークして5位タイにつけ、昨日はパープレー。最終ラウンドは首位と4打差の10位タイからスタートした。
1番バーディの直後の2番でボギーを叩いたが、5番、
9番(パー3)でバーディを奪取し、前半を34で終えて、優勝争いの一角に食い込むと、13番、17番のバーディで単独首位に躍り出た。「3日間で一番良いゴルフが出来た」と、ここまでは橋本自身も納得のプレーだったが、最終18番で悪夢が待っていた。このホールをボギーとした橋本に対して、同じ組みでプレーし1打差で追走していた坂下一葉がバーディフィニッシュ。この1ホールで坂下にひっくり返された橋本は、通算4アンダーパーで1打差の2位タイで終戦となった。
「最後の最後で、良い終わり方が出来ずに悔しい」必死に言葉を絞り出す橋本。「今日は、通算5アンダーパーを目標にスタートして、17番で到達できたのに……最後にボギーを打ってしまい、またかという感じです」と悔しさをにじませる。それでも、「今年の日本女子学生は、不安のほうが大きい中で迎えましたが、その中で3日間オーバーパーを叩かず、通算5アンダーパーで終われたのは自信に繋がったと思います」と、これからに向けて一筋の光明を見出した。
「今日のプレーは、パッティングが良かった。この感触を忘れないように、ここぞというところで決められる強さを身につけたい」試行錯誤をしながら2位という結果を出した橋本に復活の気配を感じる。いつか橋本が今年の日本女子学生を振り返ったとき、自身の転換点となったと思えるよう、これからの活躍に期待したい。
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