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アマチュア選手が脚光を浴びたのが昨年大会だった。第2日時点でトップ5に学生ゴルファーが3人も占拠していた。最終的には、稲森佑貴と谷原秀人の優勝争いに絞られたが、ローアマは4日間通算2アンダーパーとした杉原大河、河本力両選手が全体の5位タイで栄誉を分け合った。 今大会も学生パワーに注目だ。世界アマチュアランキング1位の中島啓太は パナソニックオープンで史上5人目のアマV 中島啓太が、金谷拓実に続いてマコーマックメダルを獲得した。前年度ポイント最終集計で世界アマチュアランキング1位の選手に贈られる栄光のメダルである。2021年は日本アマを制しただけでなく出場した日本ツアー競技でも再三優勝争いを演じてきた。開幕戦の東建ホームメイトカップで優勝した金谷拓実に次いで2位。2020年の三井住友VISA太平洋マスターズでも3位に入っている。そして、9月のパナソニックオープンでは、永野竜太郎とのプレーオフを制して史上5人目のアマチュア優勝を果たした。本大会でもローアマ争いというより優勝争いに食い込んでくるのではないかと期待される。
日本体育大学3年の中島は178センチの恵まれた体をトレーニングで鍛え、作り上げた強い体幹をクラブコントロールに生かしている。優勝したパナソニックオープンでは、4日間、パー3ホールを除くすべてのホールのティーショットにドライバーを使った。このことからも分かる通り、弾道だけでなく飛距離の打ち分け、方向性も含めたボールコントロールもトップクラスの技術を身に付けている。総合力の高さには定評があり、無駄なく、無理なくスコアをまとめていく。難コースほど能力を発揮するタイプであることも、日本オープンで注目される大きな要因になっている。
昨年大会でローアマとなった杉原大河は、パワーゴルフで飛距離を武器にスコアを伸ばしていくスタイル。初めてアマチュアの参加が認められた今年の日本ゴルフツアー選手権では3位になった。同選手権でのドライビングディスタンスは、プロを抑えて堂々の1位だった。これは、アジアパシフィックダイヤモンドカップに続いての2試合連続1位であった。 パワーゴルフを代表する選手のもうひとりが河本力。ドライバーでは落下点が狭いホールでは2番アイアンでしっかりラインを出すショットを打ち出すなど、コースマネジメントもしっかりしている。昨年大会では第2日にトップに立った。最終的には5位タイだったが、ポテンシャルの高さは、杉原大河と双璧といわれる。 今年の日本学生ゴルフ選手権を制したのは平田憲聖。大阪学院大学3年生で、身長は170センチ。ゴルフ巧者でスコアをまとめるのが巧みだ。杉浦悠太とともに3位タイだったのが鈴木晃祐で東北福祉大学の3年生。ジュニア時代に頭角を現し、2017年には日本ジュニア選手権(15-17歳の部)で優勝している。自己ベストスコアは千葉・セブンハンドレッドゴルフクラブでマークした61。このスコアからも、その爆発力は高く評価されている。 今大会もこれらの選手を軸に学生パワーの迫力あるゴルフ展開が期待される |