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競技報告
【7人で1枠を争ったプレーオフ】
第2日 競技報告:三田村昌鳳 写真:Gery Kobayashi
プレーオフスタート
クラブハウス前に、速報版がある。そこに成績順に選手の名前が張り出される。2日目、64のコースレコードで通算7アンダーパーとした渡辺泰一郎が、一番上。次に、6アンダーパーの富村真治……。問題は、マッチプレーに残ることのできる上位32名を決めるスコアだ。時間が過ぎるにつれ、予想が絞られる。2オーバーパーか、3オーバーパー。それが3オーバーパーの同スコアの選手たちによるプレーオフになるだろうと絞られたのは、かなりの選手がホールアウトする頃だった。
その3オーバーパーに、7人の選手が残っていた。そのうち、何人の選手がプレーオフで残れるか。速報版を囲むようにして、ギャラリーや選手、選手の関係者が集まっ
川村 昌弘
ていた。残り4、5組という頃で、5人ぐらいの選手が残りそうだと囁かれていた。その矢先、野上英司と伊藤涼太がホールアウトした。ともに、通算イーブンパーで7位タイに入ってきた。さらにイン最終組の白水将司、伊山祐介がともに通算1オーバーパーでプレーを終えた。
響めきが起きた。
「えー、7人のプレーオフで、1人しか残れないのか……」

ゴルフは、ホールを重ねるごとにスコアを積み重ねていく。けれども、18ホールを回り終えて、積み重ねたスコアの最も少ない選手がトップになるという矛盾したゲームでもある。だからこそ、1打の重みが、ずっしりと心に突き刺さる。すべての選手がホールアウトして、1番ホールから、7人の選手のプレーオフとなった。
たった一人の選手を決めるために、である。これがマッチプレーへ進める最後のゲーム。
1組目。高田聖斗は、水城高等学校3年生。松岡勇作は、東北福祉大3年生。田中浩太郎は、今年3月高校を卒業したばかりの19歳。川村昌弘は、福井工業大学附属福井高等学校 1年生、16歳になったばかりの選手だ。2組目。伊藤勇気は日本大4年生。藤本佳則は東北福祉大の2年生。そして、藤田大は、社会人、32歳。

7人のプレーオフ……。
決着は、最初の1番ホールでついた。最年少の川村が、5番アイアンで放ったティーショットをフェアウェイ真ん中に落とし、第2打をピン右横5メートルにつけて、バーディーとした。同組の他の3選手も後続の3選手も、この川村のバーディーに追いつくことができなかった。
川村の嬉しさの陰で、悔しさを隠しきれない6人の選手たち。いや、日本アマチュアゴルフ選手権という1年に1度の選手権に向かって積み重ねてきた142名の選手の日常の目標や精進も、32名しか残れないで、2日間で帰路につく。
そんな選手たちの後ろ姿をみていて、ふとスポーツライターのグラントランド・ライスの言葉が浮かんできた。「人生と同じく、ゴルフにおいても謙虚にこしたことはない。ただいくらミスの反省をしても、あまり得はない。なぜなら、人生でもゴルフでも、次のショットこそ重大なのだ」……帰路についた110名の選手たちは、おそらく明日から再び、もうワンステップ向上するために練習するに違いない。

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