Championship Reports競技報告
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2年前、埼玉栄高校2年生だった志村由羅は、初出場の日本ジュニアゴルフ選手権最終ラウンドを最終組でティーオフ。前半9ホールを終え、単独首位に立っていた。「昨夜は緊張して全然眠れなかったです。前半を終えた時、自分がトップだと分かったら力が入ってしまって……」。10番ダブルボギー、11番ボギーとスコアを落とし、結果は首位と2打差の3位タイ。優勝した選手を「1年生で優勝するなんて凄いですよね」と初々しく称賛する姿が印象的だった。
今春、東北福祉大学に進学し、初出場の日本学生。首位と4打差の4位で最終ラウンドを迎えた。「昨日はよく眠れましたよ(笑)最終組より一つ前だったし、同じ大学で同期の清水(拳斗)と同組だったし。初めての日本学生だったけれど、特に緊張しなかったです」と話した。そして「狙っていきましたよ。前半で4つバーディが獲れたので波に乗れました」と、ハーフを終えて首位の田村軍馬との差を一つ縮めた。
スコアを伸ばしやすい後半は、気合いを入れてハーフターンした。だが10番から13番までパーセーブが続き、迎えた14番でティーショットを右の林へ。「2オンを狙ったら、前の木に当たって戻ってきてしまったんです。無理せず安全にいけば……」と、この日初めてのボギー。2年前の志村だったら、このまま後退してしまったかもしれない。でも、大学生になった志村は決して諦めなかった。16番(パー5)でバーディを奪い返すと、17番でもバーディを決めた。「3日間バーディがなかった17番でようやくバーディを獲れたので、このバーディは嬉しかったです」。首位の田村がスコアを落としたため、このバーディでその差は一気に1打差に。
そして最終18番、セカンドショットはピンから約4メートルの地点に2オン成功。入れば一気に逆転するイーグルパットだったが、惜しくも外してバーディとし、この時点で田村と同スコア通算18アンダーパーでホールアウトした。
アテストを終えた志村の姿は、先輩田村の優勝を祝う輪の中にいた。
「日本ジュニアの3位から今回一つ順位を上げることができたから90点です(笑)バーディ数も多かったけれど、ボギー数も多くて。もっとグリーン周りのアプローチやセカンドショットの精度、コースマネージメントを磨いたら、もう一つ上へ行けるかな。4日間楽しくゴルフができました」と冷静に、かつ前向きに語った。あと一つ、その頂に立った志村から、喜びの声を聞ける日も近いだろう。
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