Championship Reports競技報告
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写真:Y.Kawatani
第1ラウンドを首位タイで発進しながら、第2ラウンドに10位タイまで順位を落としていた中澤瑠来が、第3ラウンドではこの日のベストスコアタイとなる69をマーク。通算4アンダーパーの首位タイにまで順位を戻してきた。第2ラウンドに75とスコアを崩したことには理由がある。スタート前、練習場でボールを打っている最中に突然、熱中症に近い症状に襲われたからだ。
「頭がボーッとして、気持ち悪くなってしまったんです」。スタート10分前までクラブハウス付近から離れることができず、一時は棄権すら考えたという。それでも、なんとかティーオフしたが、前日までのような力強さはショットになく、ボギーを重ねてしまった。
迎えた第3ラウンドは体調が悪くはなかったものの、なぜか集中力に欠けていた。ところが、1番のティーイングエリアに立った途端、気持ちが切り替わったという。「一生懸命にクラブを振ると気持ちも体ももたないと思ったので、今日はゆったりと楽しく回ろうと思いました」。後半のラウンドになると力みがちだが、リラックスした気持ちでのプレーが功を奏する。ショットの安定力が増すからだ。前半こそすべてパーのパープレーだったものの、後半は4バーディ・1ボギーと一気にスコアを3つ伸ばした。
第2ラウンド終了時点では首位と5打差だったが、まさか1日で首位に立つとは考えていなかった。その意味ではラッキーともいえるだけに、このチャンスを逃したくないところ。
「あまり自分だけが燃えちゃってというのも変なので、やることをやるだけという感じで、今日と同じようにゆったりラウンドできたらいいなと思います」。天国から地獄に突き落とされながら、再び天国に這い上がってきた中澤。もう地獄に落ちるつもりは一切ない。
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