Championship Reports競技報告
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写真:Y.Watanabe
本選手権は2年連続2度目の出場となる柏俣結生。首位グループと2打差の5位タイで初の後半のラウンドに進出して迎えたムービングデーは、68と2つスコアを伸ばして通算7アンダーパー。首位と6ストロークと大差ではあるものの2位タイまで順位を上げたが、「良かった点はないです」と本人は不満の残るプレーとなってしまった。
ボギースタートの柏俣は、3番、5番(パー5)でバーディを奪うも6番ボギーで前半はパープレー。「これまでの2日間でスコアを伸ばしていたアウトコースで今日は伸ばせなくて……」と、目論見とは異なる展開に焦りも感じたかと思われたが、「後半はこれ以上スコアを落とさないように頑張ろう」と気持ちを奮い立たせたという。果たして、インコースのプレーは自らがポイントとしている10番をパーセーブで切り抜けて一息つくと、13番(パー5)でバーディ。もう一つのポイントホールとしている15番(511ヤード・パー4)を「最低限」のボギーで凌ぎ、16番(パー3)でバーディを奪取。最終18番もバーディで締めてみせたが、「特別悪い点は、アプローチです」と反省の弁。
初出場の昨年大会はカットに終わり、「去年は自分のポテンシャルのなさを痛感させられました」と振り返る柏俣。一転、今大会では第3ラウンドを終えて2位タイの好位置には、「今年は、飛距離のポテンシャルがなくても、まだ戦えるセッティングにしていただいているおかげで、この順位にいることができます」と話す。実際、ドライバー平均飛距離270ヤードは現在のアマチュアプレーヤーの中でも決して飛ぶ方ではない。得意とするクラブは9番アイアンというショットメーカーと思われる柏俣にとっては、今大会は自身初のタイトル獲得に大きなチャンスかもしれない。
優勝も狙える順位で迎える最終ラウンド。「本当に初めての経験で、全国大会に限らず関東大会でも個人戦で優勝することがあまりないので……普段はあまり緊張しないのですが、ちょっと違った気持ちになるのかな」と、自分の心の裡がどうなっているのかも想像できないよう。本人も気が付かない自分を感じられるかもしれない最終ラウンドを前に、「明日を迎えるのが楽しみです」と笑顔を見せる柏俣が千載一遇のチャンスをものにできるか。
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