Championship Reports競技報告
Championship Reports競技報告
競技報告:Y.Koseki 写真:Y.Watanabe
第1ラウンドを6アンダーパー、64のスコアでトップタイスタートとなった矢野仁貴。第2ラウンドも1アンダーパーの69で終え、首位タイの座を堅守した。しかし、競技終了後の矢野に笑顔はない。開口一番、「今日はけっこうひどかったです。何もかも上手くいかなかったです。でも、なんとか“耐えて耐えて”だったんですけど、最後にボギーを叩いてしまいました」と語り、少しうつむく。
第2ラウンドの全選手の平均スコアは71.44。だが、トップ10(11選手)に限れば、その平均スコアは66.72(3.28アンダーパー)になる。首位にいた矢野にとって、1打しか伸ばせない展開はじりじりしたに違いない。それでも「焦りはなかった、今日はしょうがないかなぁと思えたので。バーディを獲れるホールは獲れましたし」という。
強がりのように聞こえるが……。今日はスタートホールの10番でいきなりのボギー。しかし、その後は「何もかも上手くいかなかった」という割には崩れることなく、逆に第2ラウンドのホール難易度15番目の13番(536ヤード・パー5)と同17番目の17番(330ヤード・パー4)、そしてハーフターン後の同18番目の3番(294ヤード・パー4)の難易度の低いホールできっちりバーディを奪っている。最終9番こそ、この日2個目のボギーとしたが、悲観する内容ではない。
矢野本人も、「ちょっと修正するだけだと思うので、明日は集中を切らさずに行ければ、と思います」と自らを勇気づける。というのも、矢野には自分の強みと認めるコースマネジメント力があるからだ。先月行われた関東学⽣ゴルフ選⼿権の予選会でも、ショット頼みではなく、1ホール1ホール攻略を練ったマネジメントで、結果、63の好スコアをマークしたという。集中力を切らさなければ、この日本アマでもその力を発揮できるはずだ。
第2ラウンドを終えて、「順位は全然気にしていない、と言ったら嘘ですけど……。強くは意識せず、今日は1位を外さなければいいなぁという程度でした。最終ラウンドは、後ろから追うほうは、獲らないといけないホールは、より獲らないといけなくなる、絶対に落とせなくなるので」と冷静に判断。でも、そのためは「明日も60台を出さなければ……。できれば5つくらい伸ばせれば楽ですけど、ドカンといかないかなぁ」と本心をちょっとのぞかせた。
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