Championship Reports競技報告
Championship Reports競技報告
競技報告:Y.Koseki 写真:Y.Watanabe / S.Osawa
今年の日本アマチュア選手権は、第2ラウンドを終えた時点では、トップに通算7アンダーパーで3選手が並び、同5アンダーパーまでの2打差の中に計11選手がひしめく混戦模様だった。
ところが、第3ラウンド終了で戦況が大きく変わった。この日、62ストロークという爆発的なスコアを打ち出した佐藤快斗が通算13アンダーパーで混戦を抜け出し、それを7アンダーパー、2位タイの3選手が負う展開になった。この2位タイの柏俣結生、長﨑大星、清水蔵之介に共通するのは、ここまでオーバーパーのラウンドが1度もなく、かつ第3ラウンドスタート時の5位タイ、もしくは7位タイから順位を上げてきたことだ。
そのひとり清水蔵之介は第3ラウンドまで68、68、67と、とても安定したスコアを並べている。しかも、第1ラウンドこそ6バーディ・4ボギーと、いわゆる“出入りの激しい”ゴルフだったが、その後は2ラウンド合計でボギーはわずかに3。安定度を増している。実は、清水はこの5月に初制覇した関東アマチュア選手権では、4日間合計23個のバーディを奪いながら、ボギー・ダブルボギーも多く、合計13個(うち、ダブルボギーは3個)で、通算7アンダーパーに留まってしまった。そのため「もったいないボギーが多すぎました」と反省しきりだった。今週はその反省が生かされているようだ。
実際、第3ラウンドを振り返ってもらうと「基本全部が良いわけじゃないので、堅いゴルフをして、グリーンセンター狙いでやっています。あまり攻めすぎないプレーで、結果、爆発的なスコアは出ていないんですけど、ちょっとずつ伸ばせているので良かったと思います」と納得している様子。
300ヤードオーバーのロングドライブは彼の強みで、今週も好調という。そのためか、ここまでの3日間、パー5(合計6ホール)ではすべてバーディをマークしている。しかし、それも「2オンは1回もなく、アプローチに救われた。アプローチで獲ったバーディです」と内情を明かす。
そうしたなかで迎える明日は、どんなゴルフをと尋ねると「そうですね。あまりガツガツ行けるような調子ではないと思うので、相手を見ながらではなく、自分はトータルで2桁アンダーは行きたいので、まず3つ以上潜る(3アンダーパー以上をマークする)こと。そのために何が必要か考えると、自分はアプローチとパターはまだ技術不足なことを頭に入れて、風と距離感を意識してやっていけたら、必ず良いスコアが出ると思います」とマネジメント重視のコメントが返ってきた。
そして、そのためには「その日の調子の見極めが大事なので、朝の練習でちゃんと見極め、そのうえで、自分が大丈夫と思えるラインのギリギリを狙って、最良のスコアを出していきたいです」と語る。攻めすぎない程度にアグレシップに。果たして、どんな結果になるのだろう。
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