Championship Reports競技報告
Championship Reports競技報告
最終ラウンドを首位と9打差の9位タイでティーオフした小林匠。今年の関西アマチュアゴルフ選手権チャンピオンのプライドをかけた今大会最後の18ホールは、素晴らしい内容となった。連続バーディでスタートダッシュを決めると、5番(パー5)もバーディ。9番でこの日唯一のボギーを叩いたが、前半で2つスコアを伸ばすと、後半は4つのバーディを積み重ねて、7バーディ・1ボギーの64でホールアウト。通算10アンダーパーで3位入賞を果たしてみせた。
2023年の日本学生ゴルフ選手権を制した小林は、翌年ナショナルチームメンバー入りすると、ノムラカップアジア太平洋アマチュアゴルフチーム選手権の日本代表に選考され、山下勝将、本大志とともに日の丸を背負ってプレー。個人戦9位の成績でチーム戦準優勝に貢献した。しかし、国内競技では関西アマ5位、関西学生7位タイ、日本アマは35位タイ、そして連覇を狙った日本学生で13位タイとやや不本意な成績に終わり、2025年ナショナルチームメンバーには選考されなかった。
迎えた2025年。前述の通り関西アマを制した小林は、2つ目の日本タイトルを目指して横浜カントリークラブに乗り込んだが、いきなり躓いてしまう。第1ラウンドで2バーディ・6ボギーの74。4オーバーパーで96位タイと大きく出遅れてしまったのだ。しかし、この結果が小林自身のプレーを見直すことになったという。「1日目でスコアを落としてしまって、もう攻めるしかないゴルフになってしまいましたが、2日目からはスコアも良くなったので、自分に合っているのは攻めのプレーと思い直しました。恐れずにミスをしてもその時考えれば良いという気持ちで攻めのプレーを心がけた」と、第2ラウンドで1イーグル・3バーディ・2ボギーの67をマークして39位タイに順位を上げると、ムービングデーは1イーグル・4バーディ・1ボギーの65でプレーして通算4アンダーパーの9位タイに浮上。日を追うごとに自信と自分のプレースタイルへの確信を深めた。さらに「第1ラウンドでの出遅れ、まだまだチャンスで取り切れていない自分の弱さと練習不足に気付かされた」と自信を過信に変えない強さを心に刻み込んだ。小林は、今大会での自身2つ目の日本タイトルは逃したものの大事なものを手に入れたようだ。
小林はこのあと、関西学生ゴルフ選手権に臨み、8月26日から長野県の穂高カントリークラブでの開催を控えている日本学生ゴルフ選手権の出場を予定している。2年ぶりの日本学生チャンピオンの座を狙う小林は、タイトルはもちろんのこと、もうひとつの目標を「日本学生に勝って、もう一度ナショナルチームに戻りたい」と披露してくれた。
世界へのステップに向けた小林の挑戦が続いていく。
競技メニュー