Championship Reports競技報告

長﨑大星は猛追も及ばず「悔しいけれど、やりきれた」

写真:Y.Watanabe / S.Osawa

首位と6打差。記録の残る中では本選手権での最大逆転優勝は1989年大会の5打差。その記録を更新しなければ手にすることができない日本一のタイトルの座を目指す挑戦を前にして若駒は怯むこと無く、淡々とホールを重ねていった。長﨑大星。第3ラウンドを終えた時点で口にした「全然逆転できると思う。諦めない」という言葉は、自分への叱咤ではなく、自分の力量を正確に捉えて現実を見据えた末のものだったと最終ラウンドを終えた今ではわかる。

「淡々といけたらいいなと。キャディとも息があっていたし、客観的に自分を見ることができていた」という長﨑は、2番(パー3)で8メートルを決めてバーディ。ここから快進撃がスタートする。294ヤードと距離が短いパー4の3番では、グリーン右サイドからのアプローチを寄せる。4番は再び8メートル。5番(パー5)はアプローチを寄せて1パット。6番は3メートルを決めて5連続バーディを奪取してみせた。長﨑の勢いは止まらず、8番で5メートル、9番では7メートルを読み切って連続バーディ。前半の9ホールを終えて6打差はなくなり、通算14アンダーパーで佐藤と並んでリーダーズボードの頂点まで登りつめた。

「9番ホールで追いついたのはわかりましたけれど、意識せずにプレーしていましたし、キャディにも状況を確認することはありませんでした」と後半はバーディを奪えないもどかしい展開にも自分を見失わない強さを感じさせたが、10番でチャンスを決められなかったことが、少しずつ長﨑の心を乱していった。13番(パー5)。「ティーショットは3番ウッドでも良かったのにドライバーを選択してしまい、右へのミス」となり2打目は出すだけで思わぬボギーを叩いて、佐藤にリードを許してしまった。15番でもボギーを叩いた長﨑は17番でバーディを取り返したものの、8バーディ・2ボギーの64でホールアウト。通算13アンダーパーで優勝の佐藤に2打及ばず2位に終わった。

「最後の3ホールはもういくしか無いと。18番はバーディを獲れませんでしたが、しっかり打ち切れて、悔いはありません。こういうところで、前半を28ストロークでプレーできたことは、自分の自信にも繋がりますし、佐藤選手はすごく安定したプレーをしていたので、僕は狙い通り6つ伸ばせましたし、悪くはなかったと思います。悔しいけれど、やり切りました」と、最終ラウンドを振り返る長﨑。成功も失敗もその経験を積み重ねて強さとしていくのがゴルフというスポーツ。この日のプレーは、前半の28ストロークという成功体験と、13番の選択ミスという痛い経験を長﨑に刻んだ。「自分の最終目標はマスターズ優勝です。そのためにもアマチュアのうちにマスターズを経験したい」という夢に向けて長﨑が本大会の経験を糧にして成長をしていくことは間違いない。

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