Championship Reports競技報告
Championship Reports競技報告
報告:M.Ideshima 写真:K.Kinoshita
日本ジュニアへ賭ける思いは三者三様だ。そんな3人が明日の最終ラウンドに逆転で日本ジュニアのタイトルを狙う。
まず大会連覇を狙う西山陽斗(四国学院大香川西高校3年)は、2アンダーパーの5位タイからスタートし、この日は4アンダーパーでラウンド。大会連覇に向け絶好の位置につけた。
「伸ばしたい気持ちがあると逆に力んでしまうので、あまり意識しないように平常心でプレーしました」。攻める気持ちが逆効果にならないように、とにかくフェアウェイキープを心がけた。刻むべき箇所はきっちりレイアップして、戦略的にコースを攻略することができたと振り返る。
本部門で大会連覇を果たすと2002年、2003年の池田勇太以来の偉業になる。そのチャンスがあるのは全出場選手中で西山だけ。そのこともしっかり自覚した上で、明日も自分のゴルフをやり切るために平常心でコースと対峙するつもりだ。
そんな西山と同じくフェアウェイキープを徹底してスコアを伸ばしたのが武田紘汰(生光学園高校3年)だ。1アンダーパーの18位タイからスタートしてこの日は4アンダーパーでラウンド。2度目のタイトル戴冠に向けて3位タイへと浮上した。
「そんなにスコアが伸びるコースではないので。耐えるところは耐えているので全体的に流れがいいです。2年前も東コースだったんですけど、やっぱり強かったなと言わせられるように明日は勝ち切りたいですね」。勝つためのポイントはティーショットだと武田。ここ最近は得意とするドライバーが上がり調子で自信を持って打てているとのこと。今年の4月には男子プロのACNツアー『Novil Cup』で並み居るプロを退けてアマチュア優勝を飾っている。その際にも自信満々に「勝ちます」と2日目を終えて話していた姿を思い出す。自信を持ってゴルフができている時の武田は本当に強い。
もう一人の3位タイは道上嵩琉(滝川第二高校1年)。今年が本部門初出場だ。中学時代も日本ジュニアには出場しているが優勝争いには絡めていない。気持ちも新たに迎えた高校1年の年に臆することなく日本タイトルを狙いにきた。
「今年は日本アマに出場したのですが全くダメで。それでそこから日本ジュニアに向けて練習してきました」。日本アマチュアゴルフ選手権の際は気持ちが切れて全ての面で未熟だったと振り返る。それを反省材料に練習を重ね、今回は気持ちを切らさずに自分のプレーをやり切ることを心がけている。残すは18ホールのみ。隙を見せることなく、ボギーを叩かないことを最低条件に掲げ、逆転での初タイトル奪取を狙う。
「とにかくボギーを叩かないことを意識していたので、ノーボギーで回れたのは良かったです。フェアウェイをヒットする回数が多かったですし、グリーンを外したときもリカバリーがしっかりできました。決めたいところで獲れたので、今日はいいゴルフができたと思います」。
連覇を狙う西山に2度目の戴冠を目指す武田。そして初戴冠を目論む道上。逆転で頂点を目指す3人の戦いぶりに注目したい。
競技メニュー