Championship Reports競技報告

有言実行の高浦維吹が東京GCにリベンジの日本ジュニア制覇

報告:Y.Koseki 写真:Y.Kawatani

2日目のプレーを終えて通算4アンダーパーのトップタイで終えると、この大会制覇を一番の目標にシーズンを送って来た高浦維吹(袖ケ浦市立昭和中学3年)は、いかにも納得がいかないという表情でクラブハウスに戻ってきた。2日目はショット、とりわけ前日に不安を感じていたドライバーショットが安定したのに、バーディパットがカップに蹴られるなどで、なかなかスコアに結びつかない結果にストレスを感じていたようだ。

それでも、今日の18ホールに向けては、「1番ホールからの前半でスコアを伸ばして、インも1アンダーパー(2バーディー・1ボギー)で回った第2日よりちょっと伸ばせたらいいかな」と語り、その結果、66 (ストローク)、できれば 65を出せば、優勝に手が届くのではと口にした。強気に、しっかり前を向いて。

迎えた最終ラウンド。高浦は廣橋璃人(仙台市立上杉山中学1年)、田子吏央斗(埼玉栄中学2年)とともに、4アンダーパーの首位タイからスタートした。だが、すぐに廣橋にリードを許してしまう。4番ホールまでイーブンパーの高浦に対し、廣橋は3バーディ・ノーボギー。通算7アンダーパーとして、さっそく3打の差がついてしまった。

高浦のスコアが最初に動いたのは5番パー5。チップインで、ようやくバーディを決めると、そこから8番まで怒涛の4連続バーディ。しかも、すべてカップからワンピン以内につけての狙い通りのものだった。

しかし、次の9番パー4は6番アイアンのセカンドショットの捕まりが悪く、ボールはグリーン右サイドのエッジへ。そこからの第3打アプローチが1メートルほどショート。続くパーパットは「自分が苦手なフックラインで、ラインを深く読み過ぎ、カップに蹴られてしまいました」前半を終えたところで、トップは廣橋の通算8アンダーパー。高浦は1組前の張峻苒(日章学園中学2年)とともに1打差、通算7アンダーパーから追う展開になった。それから間もなく、優勝争いはこの3人に絞られ、そのまま終盤へ。

「今は初めて、ネットにアップされるリーダーボードを見ながらプレーしました。それで17番(ティー)に来たときには、廣橋君と張君と3人が通算8アンダーパーでトップに並んでいることは知っていました」

その17番(157ヤード・パー3)、高浦はティーショットをピンそば1メートルにつけ、通算9アンダーパーに。トップタイからひとり抜け出すと、「次の18番をパーにすれば優勝かな」と初めて“優勝”を意識したという。

しかし、それで緊張することは?の問いに、高浦は「ありませんでした」のひと言。実際、このホールはティーショット、セカンドともほぼ狙い通りのショット。グリーンを捉えたボールは傾斜でエッジまでこぼれたが、それも想定内で、ボールは比較的簡単にパーをセーブできるところにあった。そして、その安心感のためだったのだろう、アプローチが直接チップイン。スコアを通算10アンダーパーにまで伸ばすとともに、前日口にした「66(ストローク)」を現実のものにし、優勝を手繰り寄せた。

ホールアウト直後、優勝の感想は? の質問に、「めっちゃ嬉しいです」と顔をほころばせる。聞けば、「中学 1 年の時も東京ゴルフ倶楽部でプレーして、ぼろぼろになって帰ったので、そのリベンジできてよかったです」という。

挑戦2年目の昨年は10位タイ。確実にタイトルに近づくと、そこからはコーチも務める父親と一緒にプランニング。ひとつひとつ超えるべきハードルを設定し、それをクリアしてきたという。最近は、アイアンショットの精度が増したことが大きな自信につながっている。

次に見据える目標は「ダンロップチャレンジふくしま(8月28日~30日)に招待されて出場するので、そこでローアマチュアを獲って、(副賞の)ダンロップフェニックスに出たい」と、もう一度にこやかな笑顔になった。

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