Championship Reports競技報告
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今大会優勝を狙っていた紀村勝也(岡山霞橋GC)と引地理策(日清都CC)のベテラン2人は、通算1オーバーパーの2位タイに終わった。紀村は最終ラウンドを1アンダーパーの首位で迎え、2年ぶりの本選手権優勝を狙ったが、ボギーが先行して74でフィニッシュ。優勝した亀井隆(唐沢GC)に1打及ばなかった。
「何度も同じような経験をしているので、最終組で優勝争いをしている意識はありました。ただ、なかなか思うようにパッティングが決まってくれませんでしたね」。前日同様、この日も下り傾斜のパットを残さないように、ピンの手前から攻めることを心がけた。しかし、最終ラウンドはホールロケーションが奥目のホールが多く、手前にボールを落とすとどうしても長い距離のパッティングが残る。「消極的になりすぎてもいけないので、攻撃もしなければと思いましたが……」。攻めのゴルフを見せたが、やはり下り傾斜のパッティングが残ったところで3パットのボギーを叩いてしまった。
2度目の優勝はならなかったが、その表情に悔いはない。「ホールロケーションは厳しかったですが、こういういいコンディションのグリーンでのプレーなど、自分に足りない部分が分かったので、今後のゴルフに活かしたいと思います」。改めて1打の重みも知らされたことで、さらなる上昇志向も芽生えただけに、すぐにまた今回のリベンジを果たすチャンスが来るはずだ。

また、2003年の日本シニアオープンローアマチュア以来の日本タイトルを狙った引地だが、この日もグリーンに悩まされた。「相変わらずショットの調子がいいので、バーディチャンスにはつくんですが、それを決められなかったです」と振り返る。それでも前半のハーフを2バーディ・2ボギーのパープレーで耐えていたが、11番(パー4)でティーショットを左にミスしてしまい、ボギーを叩いて通算1オーバーパーに。残り7ホールで1つでもスコアを縮めようとしたが、パッティングが決まらず、すべてパーでホールアウトした。
「楽しくプレーするつもりでいましたが、やはり途中から力が入ってしまいましたね。それが、11番のミスにつながりました」。最終ラウンドは73に終わったが、そのプレー内容はとても75歳とは思えないほど正確なショットの連続だった。ティーショットをフェアウェイに落とし、第2打をグリーンに乗せる。まさに、教科書どおりのマネジメントを見せた。仮に1つ、2つでもパッティングが決まっていれば、十分優勝するチャンスはあっただけに、来年度以降に本選手権を制することが期待される。
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