平野大樹が2度目の出場で2位入賞に「よくやったなと思います」

今週、本選手権に臨むのにあたって平野大樹（イーグルポイントGC）は2つの目標を設定した。一つは「最高目標」として「トップ3に入ること」、そしてもう一つは最低目標として「3日間プレーすること」。結果は見事、通算2アンダーパーの2位。最高目標をクリアし、来年の日本アマチュアゴルフ選手権の出場資格も獲得した。

ゴルフを始めたのは9年前の25歳の時、競技に出始めたのは5年前。他の出場選手に比べて技術面、経験値が足りないからこそ「諦めない気持ち」を胸に3日間プレーした。「緊張はしなかったですが、この位置（順位）でプレーできるのが楽しみでした。Enjoy the gameの気持ちで」トップと6打差、5位からのスタート。最終ラウンドでは早めにトップとの差を縮めたかったが前半2つのボギーを叩き2打後退。むろん焦りも出てくるはずだが、平野は違った。「このセッティングであればボギーは出ます。ボギーでリズムが悪くなると僕は思っていないので、ダブルボギーさえ打たなければいい。ボギーなら、いつかバーディが来るので」その言葉通り、9番のパー5で「4打すべてが良かった」という会心のバーディを奪うと、後半ショットは不調ながらもパッティングでうまくカバーし、2バーディ・ノーボギー。「パーオンできなかった時は３打目頑張るよりも、４打目を頑張るのが僕の戦略」と、苦手という狭さが際立つコースを上手くマネジメントで乗り切った。

2023年以来2回目の本選手権出場を2位で終えたことに関しては「びっくりです。自分が出来ることだけをやったら気がついたら２位でした。よくやったなと思います」と本人も想定外だったようだが「上にもう一人いるので。いつか倒せるように」と大差をつけられ優勝した山下大介の背中が遠かったのも忘れない。

今後の目標は、今年初めて出場した全米ミッドアマチュア選手権に来年も出場し、予選通過すること。そして、本選手権の入賞で出場権を得た日本アマチュアゴルフ選手権で4日間プレーすること。

競技ゴルフを始めてまだ5年。これからもたくさんの大会に出場し、経験を積んでいくだろう。「Enjoy the game」その気持ちを忘れずにプレーし続ける平野の躍進に期待がかかる。