Championship Reports競技報告
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ナショナルオープンにふさわしい大接戦。李知姫は緊張感を楽しむかのように終盤、調子を上げていった。それだけに、バーディで締めたかったが本音だろう。18番、第2打を3メートルにつけた。
「スライスラインです。しっかり読むことができたけど、ちょっと弱い。残念……」と振り返る。そして、わずか20センチのウイニングパットとはいえ、気を抜くわけではなく、より慎重にカップイン。2008年日本女子オープンゴルフ選手権、2017年日本女子プロゴルフ選手権に次ぐ、3つ目の日本タイトルをコレクションに加えた。
「優勝できたことか本当に嬉しい」と言い、「もっと嬉しかったことは、今回の優勝で今年の日本女子オープンゴルフ選手権の出場資格を得たことです。なんだか、燃えてきた。これからのモチベーションです」と言葉が弾んだ。考えてみると、李の笑顔をみたのは今大会、初めてだった。とにかく、練習ラウンドから必死の表情ばかりをみてきたからだ。
「JGAの、これがメジャーというセッティング。距離が少し短いぐらいで、良いスコアでプレーできる気持ちなど少しもしない。とにかく、毎日が不安で心配ばかりの1週間でした」と、本音を語った。

最終ラウンドは朝から強い雨。スタートホールから神経を研ぎ澄ます。課題の第1打をクリア。3番ウッドを選択した第2打もマネジメント通りだった。残り20ヤードから2メートルにつけ、バーディ発進。無理はせずに我慢の勝負だった。
「練習日には31度。それがきょうの気温は半分ぐらい。寒くなると、飛距離が落ちる。そういう細かいところまで気を配った。ラウンド中も考えて、考えてプレーしたことが良かったのでしょう」と話した。
2週間前、ワールドレディスに出場。結果は予選落ちでも、「メンタルまでやられるひどい内容でした」。続いて、「私、ゴルフがこれからもできるのかなぁ……と深刻に考えるほどだった」そうだ。
ただ、今大会では、多くの先輩プロから、「知姫、若いからいいねと声をかけていただいた。すごくいい雰囲気。シニア競技の素晴らしさは皆さんが、全力でプレーを楽しんでいること。とても新鮮な気分です。本当に勉強ばかりです」と収穫を言葉に。そして、「勝利をつかむためには、試合勘が必要不可欠。試合でなければ今の私が見えないから」と背筋をピンと伸ばした。
日本タイトル3冠だけではない。シニア競技は昨年の「JLPGAレジェンズ選手権」と、今回の「日本女子シニアオープンゴルフ選手権競技 太陽生命 元気・長生きカップ」を制し、2戦2勝。しかも2つのメジャータイトルを奪取。新たな可能性、存在感を示した。

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