Championship Reports競技報告

2日間守ってきた首位の座から3打差の2位に後退した亥飼陽だが、表情には満足感

競技報告:Y.Koseki 写真:Y.Watanabe / S.Osawa

優勝争いがより熾烈になる第3ラウンド。その先頭で、2位のMinsu Kimに1打の差をもってスタートした亥飼陽には、優勝に対する強い意識や緊張感はなかったという。この大会の亥飼は終始一貫「自分は毎日1アンダーパーを目標に、それが達成できればうれしいと思ってやってますから」と見るからに屈託のない笑顔で語っていた。だから、この日も「昨日までと同じ感じのゴルフができればいいなと思って臨みました。出だしでボギーを打っちゃいましたけど、すぐに立て直して、前半は1アンダーパーで上がれて、いい流れだったんです」と振り返る。

ところが、後半は、どこか雲行きが変わった。「自分ではそんな気はなかったんですけど、なんかいつもより飛んじゃって。ちょっとアドレナリンが出たとかで、思った距離より5ヤード、10ヤードほど飛んでしまったりして、(12番、13番ホールで)連続ボギーになってしまいました」と苦笑する。

ジュニア時代からレベルの高いアマチュア競技会の経験が豊富で、優勝争いの渦中でプレーしたことも少なくない。だから、今日のようなラウンドでは予想外のパワーが出ることは知っており、このような戦略性の高いコース相手にはより慎重なコースマネジメント、つまり打ってはいけないエリアを確実に回避することの重要さも承知していた。にもかかわらず……。
そこが気を抜けない一打一打が続くゴルフ競技の難しさなのだろう。「もっとマネジメントを考えるべきでしたね」という言葉を亥飼は漏らした。

加えて、一緒にラウンドする330ヤードの飛距離を誇るKimの影響は?と問うと、「それは、特になかったと思います。彼はすごい飛ばし屋だったんで、あまり見ないようにしてましたから」。飛距離の差を嘆いても仕方がないことは分かっている。それよりも、「このコースのフェアウェイは強い順目・逆目が結構あって、順目だと余計に飛んで、逆目だと予想外に飛ばなかったりするので、縦距離のコントロールが難しいんです」と対応すべき相手を口にした。
結果、後半はバーディなし2ボギーの38。通算11アンダーパーとして、明日の最終ラウンドは逆転されたKimを3打差で追うことになった。

それでも亥飼は、多くの選手が首をかしげるグリーンのタッチをほぼ完全につかんでおり、ティーショットがフェアウェイをとらえれば、スコアを伸ばせる手応えを得ているという。序盤の展開次第では先を行くKimにプレッシャーを与えることも可能だろう。
「うーん、それはどうかな。最初からプレッシャーを与えようと思ってゲームを作れるようなコースじゃないし、自分の実力もないんで。自分は普通に自分のプレーをして、それで相手が気にしてくれればいいかなって感じです」

優勝うんぬんより亥飼にとって大事なのは、「今日のようなゴルフでも、明日最終組に滑り込めて、戦えるのはいい経験ですし、明日は自分が大きく成長できる1日になるので、ものすごく嬉しいです」と満面の笑み。
さて、こうしたスタンスで臨む明日の結果は?

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