Championship Reports競技報告
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シンガポールのタナメラカントリークラブで10月8日に開幕した「2025年度(第34回)世界アマチュアゴルフチーム選手権」。女子の熱戦の余韻が残るコースで行われた第1日。日本チームは中野麟太朗が1アンダーパーにスコアをまとめたものの、長﨑大星が2オーバーパーでホールアウト。田村軍馬は3オーバーパーの不採用スコアに終わり、チームスコア1オーバーパーで18位タイで第1ラウンドを終えた。首位はチームスコア7アンダーパーでメキシコ、1打差の2位で南アフリカが続き、日本チームは8打差の18位タイから明日の巻き返しを誓う。
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日本チームの先陣を切ったのは2024年日本学生ゴルフ選手権チャンピオンの田村軍馬。本大志が怪我のために本選手権欠場となり、急遽決まった日本代表デビュー戦となったが、1番ホールでバーディを決めて、直前の国民スポーツ大会・ゴルフ競技の成年男子の部個人戦を優勝している好調さを感じさせるスタートを見せる。しかし、7番は「攻めてしまって」ボギー、8番は「取り返そうとして」の2メートルから3パットのミスで連続ボギーとして流れを失うと、後半も12、15番のボギーでこの日は1バーディ・4ボギーの3オーバーパー。「攻めすぎてスコアを落としてしまいました。本当であれば、ボギーを打った後はバーをセーブして、獲れるところでスコアを伸ばす形にしたかった」と日本代表として初めてのプレーはほろ苦いものになってしまった。しかし、パンパシフィック大学ゴルフスーバーリーグなど国際競技でも結果を残している田村。「調子は悪くないです。不安要素はパッティングで、今日も2回の3パットをしましたが、悪くはない」と気持ちは前向き。明日の第2ラウンドでは、「巻き返したい。マネジメント次第で今日とは全く違うゴルフをすることが出来ると思っているので、マネジメントを見直したい」と、好調さをスコアにつなげてチームに貢献することを誓った。
日本チーム2番手で本選手権をスタートしたのは最年少の長﨑大星。2番に続き7番ボギーと世界最大のアマチュアゴルフチーム選手権の洗礼を浴びるも、ショットに苦しみながら勝負ところでの粘りのプレーが光った。15番でこの日3つ目のボギーを喫したが、最終ホールをバーディで締めて1バーディ・3ボギーの2オーバーパー。「ティーショットはまずまずでしたが、セカンドショットがブレてしまって。パー3でもアイアンショットのブレがあって波に乗れなかった。苦しいゴルフでした」と悔しさをにじませるが、アプローチに非凡さを見せて明日はアンダーパーを期待させる。「今日は不採用スコアにはなりませんでしたが、チームの足を引っ張ってしまった感じがあります。明日は自分が一番良いスコアでプレーできるように。明日は午後スタートなので、風や暑さもすごいと思いますが、10番ホールからのプレーなので、前半で淡々と2つか3つバーディを獲っていきたい」と、やや出遅れてしまった日本チームを自らのプレーで盛り上げる決意を見せた長﨑。チーム最年少の長﨑が、明日の日本チームに活力をもたらすことを期待したい。
JGAナショナルチームメンバーとして集大成の地となるシンガポールでの世界アマチュアゴルフチーム選手権。中野麟太朗にとって非常に意義深くなるであろう本選手権の初バーディは4番ホールだった。「前日に配られたホールロケーションを見て、嫌な予感はありましたが、とても難しいところにピンが切られていた」と、苦戦を覚悟のラウンドに、7番をボギーとしたが8番でバウンスバックを決めて前半を終える。後半も10番でバーディが先行。その後2ホールでボギーを叩いたが、18番ホールで明日につながるバーディを決めて、この日4バーディ・3ボギーの1アンダーパーでホールアウト。「とにかく耐えていたなという1日。攻めにいこうというホールでドライバーを振っていくプランが70%ぐらい成功した感じなので、全然OKです」と日本チームただ一人のアンダーパーには流石の一言。しかし、日本チームの上位浮上には中野の活躍が必要不可欠。「チーム戦なので、スコアを伸ばせるように。明日はしっかりと伸ばしていきたい」と、その自覚は十分。明日もチームの中心選手として、プレーでメンバーを鼓舞したいところだ。
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