Championship Reports競技報告
Championship Reports競技報告
2025年度(第34回)アイゼンハワートロフィー世界アマチュアゴルフチーム選手権は10日、シンガポールのタメナラカントリークラブで第3ラウンドを行った。表彰台を目指してムービングデーに臨んだ日本チームだったが、思うようにスコアを伸ばせない苦しい1日となった。田村軍馬はバーディを先行させたものの前半で3ボギーを叩くと、後半は16番(パー3)でよもやのダブルボギーを喫し、3オーバーパーでホールアウト。続く長﨑大星は前日の不採用スコアの鬱憤を晴らすように6バーディ・2ボギ―でこの日のチームベストとなる4アンダーパーをマークする見事なカムバックを見せた。個人戦でも上位につけてチームを牽引してきた中野麟太朗は、ボギーが先行する悪い流れを断ち切れぬまま前半で1つスコアを落とすと、後半も2ボギーに終わりこの日3オーバーパーで不採用スコアとなってしまった。日本チームは1つスコアを伸ばし通算7アンダーパーでムービングデーを終えて8位で明日の最終ラウンドを迎えることとなった。首位スタートの南アフリカはChristlaan Maasがボギーフリーの7アンダーパー、Daniel Bennettも5アンダーパーをマークし、この日もチームスコアを12ストローク伸ばして通算26アンダーパーで2位タイのオーストラリアとメキシコに11打差をつけて世界一の座に王手をかけた。
首位と19ストローク、2位グループのオーストラリア、メキシコとの7打差を追いかける日本チーム。表彰台に立つことを目標にチーム一丸となって明日の最終ラウンドも全力を出し切る。
●世界アマチュアゴルフチーム選手権の組合せと成績はこちら
「この3日間、ティーショットが良くてフェアウェイキープできている」と、ドライバーは好調なのに対して、「セカンドショットが良くなくて、パーオン率が悪い」といまいち流れに乗りきれていない田村軍馬。この日も2番でバーディを奪ったが4番のボギーで躓くと6、9番もボギーを喫して前半を2オーバーパーで終える。それでも集中を切らさずに14番でバーディを決めた田村。しかし、16番(パー3)で風を読みきれずにティーショットをハザードに打ち込みダブルボギーを喫してしまい、2バーディ・3ボギー・1ダブルボギーの75と「悔いしか残らない」という結果に終わった。「明日ぐらいは、精一杯に。失うものもないので、攻めのプレーでチームに貢献できるように頑張りたい」と唇を噛み締めた。
長﨑大星も2番でバーディが先行。直後の3番をボギーとしたが、バウンスバックを決めて落ち着きを取り戻したのか、6番に続き8番をバーディとした。後半も2バーディ・1ボギーと安定したプレーで前日のコメント通りの4アンダーパーでホールアウト。この日のチームベストスコアで溜飲を下げた。「今日はティーショットがあまり良くありませんでしたが、セカンドショットとパッティングが良い1日でした」と、屈託ない笑顔を見せる。「明日は、チーム戦でトップ3を。個人戦では10位以内を目指してプレーしたいです。チーム全員がアンダーパーでプレーできれば良い順位に行けると思うので、諦めずに頑張りたいと思います」と、力強い言葉で明日の最終ラウンドへの決意を語った。
第2ラウンドを100点満点以上のプレーと振り返った中野麟太朗。ムービングデーでも自らのプレーでチームを鼓舞したいところだったが、スタートから連続ボギーとしてしまうと、その後もバーディを決めてもボギーを叩く噛み合わないプレーが続く苦しいラウンドに終止してしまった。結局、中野は2バーディ・5ボギーの3オーバーパーで不採用スコアと、チームの上位進出に貢献することができなかった。「今日は何もないです。久々に自分にイライラするゴルフでした」と言葉を振り絞る中野の様に忸怩たる思いと悔しさが現れていた。「チームに迷惑をかけてしまったので……なんとか切り替えて明日頑張りたいです。引きずってもしょうがないので。明日、1日頑張ります」日本代表として戦う最後の1日。72ホール目のグリーン上で中野の笑顔が見られるか。
競技メニュー