Championship Reports競技報告
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首位の韓国チームとは4打差。チーム戦においては逆転も難しくはないストローク差で最終ラウンドを迎えた関西チーム。トップバッターの佐藤涼音は、スタートの1番(パー5)でバーディを奪取。8番(パー3)をボギーとしたが、前半をパープレーで凌ぐ。後半も14番を終えて1バーディ・2ボギーと粘りのプレーを続けていたが、15番で痛恨のダブルボギーを叩き緊張の糸が切れたのか17、18番を連続ボギーとしてしまい77と不採用スコアに終わった。「1日目はパープレーでチームに貢献できましたが、残り2日間は足を引っ張ってしまいました」と、反省しきりの佐藤だが、関西チームの逆転優勝が決まり「優勝に持っていってくれたので、感謝しています」と胸を撫で下ろして笑顔を見せた。「自分がトム・ワトソンゴルフコースをプレーしたのは2年前ぐらいで80ぐらい叩いていて……この大会でその時のリベンジをしたいという気持ちで、自分の中では成長出来たと思います」と、佐藤にとってはチーム優勝とともに自信も得ることが出来た有意義な大会となった。

2番手でスタートしたのは福田美来。出だしから連続ボギーと不穏な立ち上がりとなった福田だが、冷静さを失わずにその後はパーを積み重ね9番でバーディを決める。「ちょっとアンラッキーが多かったかな。ディボットに入っていたり、パッティングもホールカップを1周りして入らなかったり……」と波に乗り切れない中でも高い集中力で後半も16番(パー5)でバーディを決め、この日2バーディ・2ボギーのパープレーでホールアウト。「韓国チームがすごく強かったので、まさか優勝できるとは思いませんでしたが、自分のスコアが3日間採用されたので、ちょっとは貢献できたかな」と笑みを浮かべる。しかし、「自分では3日間、うまくいっていなかったし、もっと良いゴルフが出来たと思います」と不満が残るプレーとなったという。その中で個人戦でも5位タイの成績を残せたことは、「今年頑張ってきたことが結果として出たかなと思います。自信に繋がりました」と地力が上がっていることを実感している。「このオフもトレーニングとかを頑張って、2026年も良い結果をたくさん出せるように」と語る瞳は、自信を掴んだ強い光を感じさせた。

2日目にチームに貢献した後藤あいは、この日も安定感あふれるプレーでチームに自信と落ち着きをもたらした。5番でボギーが先行するも7番(パー5)でバーディ。後半も10番と16番の2つのパー5で確実にバーディを奪って関西チームの逆転優勝に大きく貢献した。「メンバーみんなが頑張ってくれていたので、キャプテンとしてチームを引っ張っていけたらと思っていたので。1日目は自分が不採用になってしまい、2人に助けてもらった部分もありました。なので、この優勝はメンバーみんなで掴み取った優勝だと思います」とキャプテンの重責を果たした喜びと安堵の表情を見せた後藤。しかし、大会最終ホールでボギーを叩き1打差で個人戦優勝を逃したことは、「最後がボギーでしたので、そこだけかな……」と悔しさを隠せなかった。
強豪韓国チームを見事に逆転して男子とアベック優勝を果たした関西女子チーム。メンバーがお互いのプレーを信頼し掴んだ最高の結果。お互いを高めることができた3日間の経験を今後のさらなる成長の糧にして世界に羽ばたいてくれることを願うばかりだ。
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