Japan Women’s Open Golf Championship 2024日本女子オープンゴルフ選手権
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ディフェンディングチャンピオンで2024年シーズンメルセデス・ランキング1位の竹田麗央をはじめ、岩井明愛と千怜姉妹、西郷真央、パリ五輪4位の山下美夢有、そして本選手権2勝の原英莉花が、勝みなみ、吉田優利、渋野日向子、西村優菜、古江彩佳らの後を追うように活躍の場を世界に広げている。日本女子プロゴルフ界の興隆を支えている選手たちが世界への挑戦を続ける中で行われている2025年シーズンは、中堅と新世代の選手たちがツアーを大きく盛り上げている(掲載選手は昨年大会上位者などによる有資格者選手になります)。
2025年シーズンの中心となっているのは、KKT杯バンテリンレディスでプロ初優勝を飾り、その後2勝を挙げている佐久間朱莉。アマチュア時代から注目を集めていた佐久間は、2021年のプロテストに合格すると同年のステップ・アップ・ツアーで優勝を飾る。翌2022年からJLPGAツアーに出場した佐久間は、38試合に出場してランキング33位でシード権を獲得するなど、順風満帆なスタートを切った。しかし、2023年シーズンはトップ10に8回、2024年シーズンも優勝争いには加わるものの一歩が届かず、プロ初優勝はお預けとなっていた。迎えた2025年シーズンはスタートから5試合でトップ10入りが2度と安定した成績を残し、迎えた6戦目で待ちに待った優勝を飾る。その後は、ブリヂストンレディス、アース・モンダミンカップで勝利を重ね、18試合を終えた時点でメルセデス・ランキング1位となっている。ここまでの飛躍のカギはパッティングの向上。スタッツでも昨シーズンは30位台だった平均パットは3位まで順位を上げている。この好調を維持して日本女子オープンでも活躍したいところだ。また、高野愛姫、稲垣那奈子、入谷響、内田ことこ、工藤遥加の2025年シーズンプロ初優勝の選手もナショナルオープンでその勢いを見せたいところだ。
実力者たちの充実したプレーぶりが今シーズンの女子プロゴルフツアーを盛り上げている。第4戦のヤマハレディースオープン葛城で全美貞とのプレーオフを制して2年ぶり6勝目を飾った穴井詩。2024年は故障もあり不本意な成績が続き、シード権を喪失。最終QTでも上位に入れず厳しいシーズンになるかと思われた菅沼菜々はパナソニックオープンレディースで2年ぶりに勝利の美酒を味わうと、サントリーレディスオープンでは高橋彩華が3年ぶりの優勝を飾った。小祝さくらが明治安田レディスゴルフトーナメント7年連続の勝利を飾ったほか、安田祐香が富士フィルム・スタジオアリス女子オープンでプロ2勝目をあげている。さらに、国内公式戦を制している申ジエ、神谷そら、永峰咲希らも優勝を飾り、実力者たちの充実も目覚ましい。女子ツアーを牽引してきた選手たちが見せる日本一の座を巡るプレーが、本選手権を盛り上げてくれるだろう。
今大会の舞台となるのは日本女子オープン初開催となるチェリーヒルズゴルフクラブ。全米オープンゴルフ選手権開催コースなどの設計を手掛けたロバート・トレント・ジョーンズJrにより設計されたホールが美しい自然の中にレイアウトされている。選手たちのおかれた状況によって、スコアを落とすリスクはあっても正確なショットであればバーディに繋がるベストルート、確実にパーセーブを狙うルートがある戦略性に富むコースは、マネジメント能力の高さも試されるナショナルオープンの舞台に相応しいコースだ。世界を舞台に活躍する選手、プロ初勝利をあげてさらにステップアップを目指す選手、そして女子ツアーを支えている実力者たちがしのぎを削る本選手権。今年の日本一の女子ゴルファーを巡る争いは、例年にもまして熱くなりそうだ。