102日(木) 〜 105日(日)

チェリーヒルズゴルフクラブ キング・クィーンコース

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Championship Reports競技報告

競技報告:Y.Koseki 写真:Y.Kawatani

ちょうど首位の堀琴音が1番ホールをティーオフする頃だった。この日、49位タイからスタートした申ジエは18番ホール(パー5)のフェアウェイ上、ピンまで198ヤード地点からセカンドショットで池越えのグリーンを狙おうとしていた。そして、その一打を大会関係者やメディアのスタッフたちがじっと、あるいはそわそわと凝視していた。

申ジエは17番ホールまでこの日は8アンダーパー(8バーディー・ノーボギー)のプレー。18番ホールでもうひとつバーディを重ねれば、63ストロークでのフィニッシュ。「63」は本選手権における、パー72のコースでの最少ストロークの新記録になるのだ。

申ジエがこのことを知っていて、新記録を狙おうとすれば、彼女は敢えて2オンを選択しなかったかも知れない。しかし、このときの彼女は「今日は調子が良かったので、自分がやりたいプレーを我慢せずにやりたかった」との思いから迷わず2オンを選んだ。しかも、十分に自信があったという。「5番ウッドでちょうどいい距離でした。当たりも良かったんですけど……。ボールが濡れていて泥とか砂が少し着いていたんだと思います。ちょっと(飛距離が)足りなかったですね」

申ジエが十分な手応えを得て見つめたボールは意外にもグリーンに届かず、手前の池のレッドペナルティーエリア内、ぬかるむラフのなかに落ちてしまった。

万事休す?いや、彼女は最後までバーディ奪取を諦めなかった。ぬかるんで不安定な足場。ボールはその中に半分埋まっているように見えたが、誤って動かす可能性もある。「キャディーからは、ケガが心配と言われたんですけど、私はバーディを獲りたいという気持ちしかなくて」と申ジエ。そして、その難しいライから、力強いストロークで放たれた第3打となるアプローチは高い放物線を描き、ピン奥約5メートルに止まった。

残念ながら次のバーディパットを沈めることはできなかったが、この日のゴルフには満足しているようだ。昨日までの2日間、ショットの調子は良かったが、「パットが入らず、ちょっと悔しい。残念な部分があったんですが、3番ホールで3メートルくらいの右に曲がるラインが入って」と、この日最初のバーディ。そして、これがその後のバーディラッシュのきっかけになったという。

明日、トップの堀琴音とは5打差。今日のようなゴルフが再現できれば、逆転は十分にありえる。「今日は集中力が良かった。集中力のある一日でした。明日は、周りが盛り上がってきた(白熱した接戦になってきた)から、逆に私はちょっと我慢しながら、結果は考えずに良いプレーをしたいと思います」と笑顔を見せる。

申ジエは例年、冬季に金澤志奈らを伴ってオーストラリアで合宿を行っている。「今年の合宿では、5月のサロンパスカップ(ワールドレディスチャンピオンシップ サロンパスカップ)を狙って準備しました。その狙い通りに優勝できたあとは、この日本女子オープンに合わせて、いろんなことに挑戦しながら準備してきました。もちろんこの間の毎試合毎試合も大事なんですけど、自分の中ではこの試合が一番です」

日本女子オープンのタイトル初戴冠で、国内ツアー通算30勝の永久シード権獲得。今年、申ジエはこの偉業に照準を合わせていた。

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