Championship Reports競技報告

連日の69で3度目の出場で初めての後半のラウンド進出に笑顔の伊佐治瑚乃

第1ラウンドを首位と3打差の15位タイで終えた伊佐治瑚乃は連日の69をマークし、首位と4打差の6位タイに順位を上げて本選手権3度目の出場で初の後半のラウンド進出を決めた。

1番ホールからティーオフした伊佐治は、4番で右ラフからの82ヤードのセカンドショットを2メートルにつけてバーディを先行させると、7番(パー3)では、5番ユーティリティで放ったティーショットを1メートルにつける見事なショットを見せ、続く8番も「3打目を得意の48度のウェジでフルショットの距離に」というマネジメントで110ヤードからピンを刺して連続バーディ。このまま一気にスコアを伸ばすかと思われたが、我孫子ゴルフ倶楽部の難グリーンが牙を向いた。9番で10メートルのバーディパットを2メートルオーバーさせて返しも決めきれず3パット。この日初のボギーを叩くと、気落ちしたのか10番(パー5)では、2打目、3打目とバンカーを渡り歩き、4打目のアプローチも寄せきれずに連続ボギーを喫してしまった。

しかし、その後は持ち直し、15番(パー3)で「いつもより少し飛距離が出ているような感触があって」と7番アイアンの距離で、あえて8番アイアンを手にして5メートルに乗せると、これをしぶとく決めてバーディ。17番でも167ヤードのセカンドショットを7番アイアンで5メートルに乗せてスコアを伸ばした。

今春に中部学院大学を卒業して、ゴルフ場でのキャディーやゴルフ量販店で働きながら練習を積んでいるという伊佐治。学生時代よりも出場できる試合も減り、「なかなか調子が上がらない」と苦労の影を感じさせるが、そんな状況でも前向きにゴルフに取り組んでいるようだ。その結果が、岐阜県レディースで3位入賞、中部女子アマチュアゴルフ選手権12位という成績に繋がり、本選手権までの1ヶ月で、さらに練習を重ねてきた成果を、この日のプレーで実感できたという。

3度目の出場で目標にしていた後半のラウンド進出を決めた伊佐治。「とりあえず、予選通過できたので、一安心です」と、安堵の表情を浮かべる。さらに上の目標も視界に入る順位につけたが、「優勝とかを考えてしまうと、変に力が入ってしまうと思うので、自信は持ってプレーしたいけれど、“イケルイケル“と思いすぎないように」と、気を引き締めた。

同年代には、西郷真央や山下美夢有らが一足先にプロの世界で活躍を見せている選手がいる。「彼女たちに追いつければいいですよね。同級生が活躍しているのを見ていると、自分も頑張らなくてはと思います」と、刺激を受けている。先を行くライバルたちを焦らずに追う伊佐治の後半のラウンドに注目だ。

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