Highlight2025年大会のみどころ
Japan Senior Open Golf Championship日本シニアオープンゴルフ選手権
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Highlight2025年大会のみどころ
栄光と挫折。成功と失敗。勝利の喜びと1打の後悔。ゴルフ人生の光と影のコントラストの中、最も光り輝くナショナルオープン優勝という何者にも代えがたい栄誉に向けて奮闘する選手たちの姿を見られるのが、日本シニアオープンゴルフ選手権の魅力であろう(掲載選手は昨年大会上位者などによる有資格者選手になります)。
本選手権で3連覇を含む4勝を挙げているP・マークセンも決して順風満帆に勝利を積み重ねてきたわけではない。2022年は本選手権4勝目を飾りシニアツアーでシーズン6勝を飾ったマークセン。しかし、このシーズンから少しずつ歯車が狂い始めた。パッティングに不安を抱えた2023年シーズンからは年間1勝を挙げてはいるものの絶対王者と言われた圧倒的な強さは影を潜めた印象だ。迎えた2025年シーズン。マークセンは開幕戦で幸先よく勝利を収めると、続く第2、第3戦で2位と本来の強さを取り戻した感がある。青木功が持つ本選手権最多優勝記録となる5勝目に向けて、復活のマークセンのプレーに注目だ。
復調気配のマークセンを退けて2025年のシニアツアーでプロ初優勝を果たしたのが岩本高志だ。強豪の学館浦安高校時代にフジサンケイジュニアの優勝経験を持つ岩本。プロ転向後は正確なティーショットが光るプレーヤーだったが、度重なる怪我でなかなかチャンスを掴めない日々を過ごしていた。レッスンを中心にプロ生活を続ける中にあって修練を重ねた岩本は、2016年にツアー競技で2位入賞の成績を残し41歳にして初シードを獲得。シードは1年で手放すことになったが、フェアウェイキープ率2位という正確なティーショットは光るものがあった。その後、レギュラーツアーでの活躍は果たせなかったが、シニア入りした2025年シーズン。スターツシニアでこれまでの苦労が報われ、マークセン、飯島宏明、S・イエーツの強豪を1打差で振り切って初めて勝利の美酒を味わった。シニア選手には、50歳を超えて覚醒する選手も多い。岩本も日本シニアオープンで一層の輝きを放ち、その一人となれるか。
シニアルーキーとして迎えた昨年大会で見事にチャンピオンの座を勝ち取った崔虎星もまた、紆余曲折のゴルフ人生を歩んできたプレーヤーだ。個性あふれるスウィングで人気を集める崔が掴んだナショナルオープン優勝は、最高の物語となった。ディフェンディングチャンピオンとして迎える今大会。その物語の第2章を描きところだ。
本選手権歴代優勝者の中では、谷口徹に注目が集まる。谷口が日本オープン2度目の優勝を逆転で決めた舞台が相模原ゴルフクラブ・東コース。2007年日本オープンでは「グリーン上でボールからカップまでのラインが見えた」と、神がかったプレーを振り返った谷口。良いイメージを鮮明に残す相模原ゴルフクラブで、本選手権でも2度目の戴冠を果たすことが出来るか。
また、レギュラーツアーで一時代を築いた片山晋呉、宮本勝昌、横尾要もシニアツアーに主戦場を移して久しい。毎年のように日本シニアオープン初優勝の期待をかけられているが、あと一歩のところでナショナルオープン優勝を逃し続けているだけに、今大会こそはと意気込んでいるに違いない。
2025年度(第35回)日本シニアオープンゴルフ選手権の舞台となる相模原ゴルフクラブ・東コースは1955年に小寺酉二氏の設計により開場されて以来、日本オープンゴルフ選手権、日本女子オープンゴルフ選手権、アジアパシフィックオープンが開催されてきた。今大会でJGA主催オープンゴルフ選手権4大会が開催されることとなる。これまで開催されたオープン選手権のどれもが熱戦となった関東を代表する名コースで初めて開催される日本シニアオープンゴルフ選手権で、様々なゴルフ人生を歩んできた出場選手がどのようなプレーを見せてくれるか。