Japan Senior Open Golf Championship 2025日本シニアオープンゴルフ選手権
9月18日(木) 〜 9月21日(日)
相模原ゴルフクラブ 東コース
競技メニュー
競技報告:Y.Koseki 写真:Y.Watanabe / K.Aida
第1ラウンドを5アンダーパー、2位タイの好スタートを切った渡部光洋(53歳)。競技終了後の第一声は「もうギリギリです。もう歩くのもしんどいです」だった。
実は、渡部は今年5月に左ひざ内側の半月板損傷の手術を受けていた。「ころんだわけでも、ぶつけたとかでもないんです。ただの老化ですよ。ずっと痛かったから。それが今年に入って水が溜まり出して。レントゲン検査では何でもなかったんですけど、4月のシニアツアーで(激痛で)歩けないくらいになって、それでMRI撮ったら(医者から)『割れてますよ。どうしますか?』って」と笑顔を交えで振り返る。
手術を終えた直後は、「全治6か月くらいの感じ」(渡部)でリハビリ生活に入ったのだが、予想以上に早い回復で、その後2か月間ほどはクラブをまったく握らなかった。にもかかわらず、8月末にシニアツアー復帰。その復帰戦は2日間通算3オーバーパーの56位タイにとどまったが、翌週(9月9日~10日)のトーナメントは69、66の好スコア。通算9アンダーパーで4位タイ。見事なカムバックを果たしている。
「試合から(しばらく)離れると、(競技で大事な)感覚がなくなり大変でした」。その一方で、足の手術で心配される飛距離は、「おかげさまでちょっと肥えたんで、(体重が乗って)全然大丈夫でした(笑)。でも、太ると足に負担がかかるので、そこが難しいところですね」と苦笑する。
実際、今週月曜日と水曜日の練習ラウンドで、「もう足がパンパンですね。歩くのもやっと」の現状と明かす。そのような中での5アンダーパー(7バーディ・2ボギー)。今日は何がよかったの問いに、「何がよかったんですかね」と少し考えた後、「僕にしては、パットがよかったですね。26パットです。ピンに寄らなくても、その後のパットが入って……。のらりくらりと。もう省エネで、(明日以降も)できるだけ抑えてやっていきます」と徹底して控えめ。
それでも上々スタート。内に秘めていた目標は変わるのではと問うと、「いやぁ、今の自分はゴルフができることを、すごく楽しんでいるから。とりあえず、このまま完走したい。欲張らずに行きたいと思います」。
今後の展開が気になる存在が加わった。