10月16日(木) 〜 10月19日(日)
日光カンツリー倶楽部
競技メニュー
競技報告:M.Ideshima 写真:Y.Watanabe / S.Osawa
冷たい雨が降り続いた大会1日目。厳しいコンディションに臆することなく攻めのゴルフを最後まで貫いた長野泰雅が3アンダーパーの67でラウンド。暫定ながら単独首位でこの日のプレーを終えた。
「今日は1日ずっとピンだけを狙っていました。今週は練習ラウンドから調子が良かったので、今日は(グリーンも)止まるし、それでピンを狙っていってもいいかなと思って」。
この日は9バーディ・2ボギー・2ダブルボギーの67という内容。出入りの激しいゴルフになったが、リスクテイクという言葉があるようにピンを狙うということはそれだけリスクを伴うということだ。ただ、ダブルボギーを打ってもその作戦を変えることなく最後まで攻め続けたことがこのスコアを呼び込んだように思う。
長野は今シーズン、9月のロピアフジサンケイクラシックでツアー初優勝を飾っている。ただ、その後はより高いレベルを目指すためにクラブ調整を行なったことなどが影響して、調子はやや停滞気味だった。
今週は長野が勝ちたい試合と話していた日本オープンなだけに、勝った時のセッティングに戻して日光カンツリー倶楽部と対峙している。
また、長野はとにかく本選手権との相性がいい。初めて出場した2022年大会は3位タイ、2023年大会が36位タイで昨年大会が8位タイという成績を残している。
「日本オープンのような展開になる試合が好きなんです。伸ばし合いがあまり好きじゃないというのもありますが、我慢することができれば周りが崩れていくみたいな。なにかイメージが良いんです。勝ったフジサンケイも同じような展開でしたよね」。
今日のゴルフからすると長野から「我慢」という言葉が出てきたのは意外だったが、ピンだけしか狙わないゴルフと言いながら、常に外し場所は考えていた。ダブルボギーを打った2ホールもクラブのジャッジミスで無謀な攻めをしたからではない。乱暴に見えて実は緻密なゴルフを展開していたのだ。
そんな相性のいい本選手権なだけに勝ちたいと思い続けてきたことは間違いないが、今年から新たに優勝者に与えられるマスターズへの出場資格のカテゴリーが増えたことで、一気に長野の中で日本オープンへの見え方が変わったことは間違いない。だからこそクラブも元のセッティングに戻し万全の状態で乗り込んできた。
「マスターズに行きたい」。その思いを胸に、果たして明日は攻めるのか、それとも守るのか。長野の選択に注目したい。
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