10月16日(木) 〜 10月19日(日)
日光カンツリー倶楽部
競技メニュー
競技報告:Y.Koseki 写真:Y.Watanabe / S.Osawa

連覇を狙う今平周吾にとって、ここまでは彼のゲームプランに近いものだったに違いない。第1ラウンドは2バーディ・3ボギーの1オーバーパー発進で16位タイ。第2ラウンドは3バーディ・3ボギーのイーブンパーだが、通算1オーバーパーはトップとはわずか4打差の15位タイ。そして、第3ラウンドは5バーディ・2ボギーの素晴らしい内容で、通算スコアを2アンダーパーとして3位タイにジャンプアップした。
ホールアウト直後、今平は「今日は後半で3連続とか、上がりの前の17番ホールでもバーディが来たので、いい感じのゴルフができたと思います。特にアイアンが良かったので、ティーショットがちょっとぶれてもそこからしのぐことができました」と満足気だった。

実は、今平はこの試合に臨むにあたり、日本オープン制覇の鍵になるポイントを大会プログラムの「ディフェンディング・チャンピオン」のページで次のように語っていた。
「昨年大会も伸ばし合いではなく、パーを積み重ねながら獲れるところを獲っていく試合展開でしたが、日本オープンはツアーでの他の試合と違ってボギーがきても引きずらない気持ちだったり、耐える気持ちだったりがいつも以上に必要だと思います。なかなかバーディもこないので、パーを積み重ねながら耐えることの難しさはありますね」
今平は確かに連覇に値するゴルフを実践していた。
誤算はただひとつ。この日7アンダーパー、通算8アンダーパーという清水大成の驚異的なスコアだ。「終盤のほうでリーダーボードを見て、すごく伸ばしているなあ、とビックリしました」と今平は苦笑する。
と言っても、諦めたわけではない。「やっぱりこの(タフなセッティングの)コースなので、何があるか分からないと思うので、最後まで諦めずにスコアを伸ばしていけばチャンスもあるかな、と思います」と、はっきりと口にした。

前記プログラムでも、彼は「(連覇は簡単ではないけど)まずは上位争いをすること。そうすれば優勝のチャンスはあると思うので、そこで戦えるような準備をしっかりしていきたいと思います」と決意を述べている。
残り18ホール。首位との差は6打。優勝のチャンスは決して大きくはないが、それでも今平周吾は最後までこの姿勢を貫くはずだ。